(2011年10月16日にブログにアップした内容です)

そんな時なのです。中央病院の技師、関さんが10月14日の夕方にグラム染色の講演があるからと声をかけて下さったのは。まさに神の思し召し!絶対に出席しますとお返事。

関さんからは、その翌日(土曜日)の日中にも同じ先生が実践で教えて下さるとお誘いを頂き非常に心ひかれたのですが、さすがに2日連続は…。14日にも疲れ切った夫に夕方の子守をお願いするので、翌日まで子守を押し付けるのは忍びないと、こちらは事前にお断りしていました。

14日当日、AIORCOID代表 相原雅典先生の講演を受け、目からうろこがボロボロぼろぼろ。
相原先生は、冒頭から、よくあるグラム染色レポート(GPC2+…と形態と数を羅列しているレポート)を
「臨床医の知りたいことに全く答えていない!」

とバッサリ切り捨て。私、ここで完全に引き込まれました。あのレポートを見てさっぱりピンとこなかったのは、私の知識不足だとばかり思っていましたが(それは大いにありますが…)それだけじゃなかったんだ! そして痰を水道水で洗うということにも衝撃!スライドを見るポイントなどもクリアカットで、今までの自分のグラム染色の見方(細菌はどこだ細菌…とひたすら細菌を探す)が180度変わりました。加えて、先生の感染症にかける情熱というのが言葉のはしばしからビンビンと伝わってきて、その姿勢にも感動…。

翌日の実践編、出ないでは修行が完成しない…。という訳で、夫にひたすらお願い。
「え~!翌日は出ないからって言ってなかった?」
と不機嫌そうだった夫も、最終的には
「勉強したい時が一番吸収できる時だからね。行ってきなよ。」
と言ってくれ、めでたく2日目にも出席。旦那さん、ありがとう…。10月の週末はずっと子守します。

2日目も、本当に楽しくて楽しくて。痰を洗う手技、ハッカー法での染色などを実際に教えて頂きやってみました。技師さんも入れて10人ほどのこじんまりとした集まりだったので、途中でバンバン質問も出来て、大満足です。最後は出来上がったスライドを見ながらお話。
研修医の先生が自分の患者さんの痰を持参して、ノーヒントで先生が見ます。

先生「慢性の気道炎症があって…好中球と好酸球が9:1くらいで好酸球がちょっと目立つから、アレルギーの要素もある。最近が膨化してるから抗生剤が使われてた。細菌は…グラム陰性菌がいる。緑膿菌かな?」

後からどんな患者さんか聞くと、先天性の疾患があって気道感染をくり返しており、何回か緑膿菌も出ている、抗生剤も数日前まで使っていたが、薬疹(アレルギー)でやめた、とのこと。ゾゾッとしました。あたり過ぎて、怖い。切れ者の検事が現場検証を行って犯人を絞り込んでいく様子そのもの。たった一枚のスライドで、これだけ多くのことがわかるのか、と鳥肌が立ちます。グラム染色、恐るべし。匠の技に少しでも近づけるように、明日から頑張ろう、と知識と元気を頂いた2日間でした。

感動しすぎでボーっとしてしまい、歩いて家まで帰ってしまい、夫に
「車どうしたの?」
と聞かれて初めて車で行っていたことに気が付くというボケっぷり。
県中の技師さん方、先生、本当に本当にありがとうございました!