こんにちは。すっかり寒くなりましたね。朝夕机に向かうのに足元が冷えるので、知人に勧められた「やわらか湯たんぽ」を注文しました。

河野先生の新刊、『コウノメソッド 臨床認知症学』を拝読しました。

臨床認知症学

これまで手元にありながら、気軽に読み始めるのが恐れ多い気がして大事に取ってあったのですが、11月中旬に透析医であるベテランの先生から「私は1日6ページずつ読み進めます。」というメールを頂いたのです。この宣言はもしや私に対する挑戦状?!これをスルーしたら女がすたる!ということで私もこの挑戦を受けて立つことにしました。

その直後に、11月23日の適量処方の会設立総会があったのですから絶妙なタイミングです。著者である河野先生から陽のオーラを頂き、最高のモチベーションで読み始めました。むらがある性格なので上の先生のようにコツコツたゆみなく…という読み方は不可能です。気持ちが盛り上がった勢いに任せて。

設立総会の延長で使命感のようなものもあり、気負って読み始めたのですが、読み始めてすぐに気負いはどこかに行ってしまいました。これまでの河野先生の本や教科書もそうなのですが、とにかく読みやすいのです。そして何を大切にしてどこを目指すのかという方向性が明確で、真実を探求しようという執念と患者さんへの愛情が垣間見えるため、勉強しながら感動する。こんな教科書は滅多にありません。ラインを引きながら1回目。そして今は講演会の準備をしながら2回目はポイントを押さえて。読む度に新しい発見があります。

学術的な所では、それぞれのタイプの認知症を、神経伝達物質の過剰や欠乏によってカテゴライズするという切り口が秀悦でさすが!!と思いました。この2年間でレビーの所見と治療は…ピックの所見と治療は…というイメージがだいぶ定着したと思っていましたが、神経伝達物質からの解説が加わることで、頭がすっきりと整理されました。シチコリンを打った後のレビー患者さんのように頭の霧が晴れた感じです。これからは症状と治療を考える時に、「どの物質が不足なのか?過剰なのか?」考えてみる癖をつけようと思いました。

個々の症状に対する考え方や薬の使い方についても「そうだったのか!」と膝を打ちたくなるような発見が沢山でした。河野先生の症例と自分の症例に重なる所には、余白に「コンドウさん」「カトウさん」というように自分の患者さんの名前をメモしておきました。3回目に読む時は、自分の患者さんへの処方内容にフォーカスして読んでいきます。河野先生の処方と自分の処方はどこが違うのかを比較して、考えながら読むことで、少しでも達人のさじ加減に近づければ…と思います。

医学部を目指して勉強していた高校生時代には、親友と「今日は12時まで生物のプリントをやるね。」「私も苦手な物理の復習する!がんばろう!」と目標を共有し、怠けたり眠ってしまわないように決まった時間に電話をかけあったのを思い出します。(私昨日寝ちゃった…私も実は…なんていうことも実は結構ありましたが。)今はその親友もつくばで皮膚科医をやっています。社会人になってからは友人と共に勉強という訳にもいかず少し寂しいですが、今回思いがけずそんな感覚を思い出し、懐かしい気持ちになりました。よき刺激を与えて下さった山岡先生に、感謝します。